ここ最近の注目本

urotanken2009-06-01









何と言ってもまず慶賀すべきは、草森紳一の大連載、「中国文化大革命の大宣伝」が上下巻として刊行されたことです。終刊となった「広告批評」で、1989年から長きにわたり連載されていたものをまとめたものです。



中国文化大革命の大宣伝 上

中国文化大革命の大宣伝 上

中国文化大革命の大宣伝 下

中国文化大革命の大宣伝 下

ひとまずは、「大宣伝」を一押し本として。


ほか、ここ23ヶ月のうちに買ったもの読んだもの貰ったものを数点、挙げます。


中公新書 2000点のヴィリジアン

書店で無料配布されているPR冊子です。こういう冊子は見かけて貰っておかないとタダより高い。書店をながす利点は、出版社のPR誌などを貰えることです。出版点数も2000を超えて、安野光雅氏が「RC」のシンボルマークの背景をリニューアルする(している?)そうです。↓

学者著者出版人などが中公新書の思い出に残る3冊を挙げています。絶版新書も散見されます。新刊入手可能本で、わりと評者が挙げていた一冊がこれ。↓


批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)

批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)

*1


かの筒井康隆の「唯野教授」のように(?)、作品に即した便利な「文学理論」による読み解き紹介となっています。


同じく便覧ものとして、現代美術を紹介してくれるのが、これ。↓

現代美術のキーワード100 (ちくま新書)

現代美術のキーワード100 (ちくま新書)

こちらも、単なる概説本ではなく論述になっている美学の本として、これ↓

西洋美学史

西洋美学史

*2

装幀=間村俊一



関心の書物論・情報知論としては、これ。↓


身体としての書物 (Pieria Books)

身体としての書物 (Pieria Books)

装幀=間村俊一


来るべき思想史―情報/モナド/人文知

来るべき思想史―情報/モナド/人文知

装幀=戸田ツトム


60年代論のアーカイヴの一部として、これ↓

「芸術」の予言!! 60年代ラディカル・カルチュアの軌跡 (「季刊フィルム」コレクション)

「芸術」の予言!! 60年代ラディカル・カルチュアの軌跡 (「季刊フィルム」コレクション)


『東京から考える』の延長、私鉄沿線郊外について、北田暁大×東浩紀×原武史の鼎談あり。↓


NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ

NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ


大好きなホンマタカシ氏による写真論がまとまりました。これは嬉しい。本作りがブルーノ・ムナーリのような「たのしい」本です。良書。


たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室

装幀=服部一成+山下ともこ


同じ平凡社のライブラリーでは、この随筆家の書き物が面白い。

素白随筆遺珠・学芸文集 (平凡社ライブラリー)

素白随筆遺珠・学芸文集 (平凡社ライブラリー)

*1:このほか、注目新書まだあります。後日アップ予定。

*2:写真アップ予定