郊外都市No.1・町田

urotanken2008-09-03






ようやく念願の引越を叶えることになった。場所は町田。住所は神奈川県相模原市なのだが、小田急JR横浜線町田駅が最寄りであり*1、立派な町田の住民になる。無論〈立派な〉は、〈町田〉にかかっている。町田は立派だ。これだけ巨大な郊外の街はないのではないかというほど、百貨店が駅前を陣取り、大方生活に必要なものには事欠かなそうである。本屋もみるかぎりでは、スーパーの西友のなかに入っているリブロが、1フロアながら品揃えが素晴らしく、気になっていた、編集工房ノアから出ている山田稔の本*2や、富士正晴の本*3をそこで買った。駅前LUMINEには有隣堂*4が入っているし、こちらも駅前のmodiというショッピングビルには、あおい書店*5も入っている。駅近くにある町田市立中央図書館、町田駅前郵便局も大きそうだ。東急ハンズも縮小されたが、まだ2フロアの規模で残っていて、引越そうそう、洗濯機のコードなどの件で早速お世話になった。自転車でなら5、6分のところで、これはいいところに越したものだ。団地族への憧れやみがたく*6、団地住まいが出来るということも今度の引越決断に拍車をかけたのは事実。五階建ての五階という苦しさもあるが、そんなものは我慢である。見晴らしも相当よい。


ベランダからは大野*7と町田の繁華街が近くに見える。わが団地の他の棟々、境川*8、坂道、緑が濃く、他のマンションの夜灯り、大きさのまばらなマンション、一戸建て…etc. とにかく空が近く、いい風が入る。


しばらくこの町田を離れないだろう。離れなくてもいい。ただ、やっと都心を相手取る地点に移り住むことができたのは感慨深い。都心、副都心はお邪魔するところ、様子を窺う敵地にすぎなかったのである*9ぼくはいつも離れている場所が好きなのだということも再認。所詮はお上りさんなのだ。しかし、都心に住むなんていう田舎者根性丸出しの考えは持ち合わせていないつもりだ。だから、ここはよい。この程度がよいのだ。この程度の贅沢が。

多摩モノレールが町田まで延伸するとよい。郊外は郊外なりのネットワークを強める、それがいい。もっとも都心のお世話に全くならなくてよいという訳には、今のところゆかないけれど。




先に、理想の街をこう思い描いたことがあった*10

武蔵小山のような商店街か下高井戸の食料品店があって、南阿佐ヶ谷の書原本店のような本屋さんがあり、大森は山王や馬込のような起伏がありドトールコーヒーサンマルク・カフェ、そしてぽえむのような珈琲屋さんがあり、荻窪西荻窪のような古本やさんがあって、東中野の十番のような中華料理やか渋谷の後楽そばのようなお店があり、目黒不動前の林誌の森公園、王子の音無親水公園武蔵小金井の小金井公園調布市三鷹市の野川公園の自然があるところは、やっぱりどこを探しても、ない。*11


町田の場合、こうだ。

武蔵小山の商店街や下高井戸ほどの食料品店はない。
南阿佐ヶ谷の書原本店規模ではないが、リブロがいい線いっている。
・大森は山王や馬込のような起伏ではないが、町田北部にはそんなところもある。
ドトールコーヒーサンマルク・カフェ、ぽえむのような珈琲やさんがある。
荻窪西荻窪のような古本やさんに類する、高原書店やジャバーウォックなどがある。
東中野の十番、渋谷の後楽そばのようなお店は、これから探してみなくては。
目黒不動前の林試の森公園…云々の自然公園は、たくさんある。

いいことずくめである。郊外ナンバーワン都市、町田。この街のゆくえをずっと見つめていこうと思う。

*1:相模大野は少し遠いが、やはり近いところに位置している。

*2:

富士さんとわたし―手紙を読む

富士さんとわたし―手紙を読む

本好きならわかるだろうが、この手の本が地方や郊外はおろか、近郊でさえ、どこの書店にも置いてあるという訳にはやはりゆかない。だから素晴らしい気構えを書店に感じるし、町田住民も捨てたものではないと思ったりもする。

*3:

贋・久坂葉子伝 (講談社文芸文庫)

贋・久坂葉子伝 (講談社文芸文庫)

*4:リブロの方が品揃えが好みだが、こちらだってそう悪くもない

*5:こちらはまだ来店していないが、要確認である。

*6:

耳をすませば [VHS]

耳をすませば [VHS]

ん? これの影響もあるのかな。

*7:相模大野を地元民はそう呼ぶ。

*8:鵜がいるみたいで、夕暮れにもなると、電線のうえに突っ立って離れない。

*9:都会が敵地なのではない

*10:引っ越し、たい〉、〈理想の街?!、沼袋〉でそう書いた。

*11:引っ越し、たい〉でそう書いた。